●食い意地旅行記 屋台の飯はうまかタイ  2001.春 その1  
   

2/27 火曜
新宿発8:05の成田EXPで成田空港に出発。
今回の私は独り旅で、家人とはHotmailと彼がレンタルした携帯電話で連絡を
取り合って、途中でおちあう予定だ。
12:30シンガポール航空機で成田を発ち、途中シンガポール空港でバンコク行きに
乗り継ぎ。
機中のご飯は、今までの中(タイ航空、日本航空)で一番旨いッ(^O^)
各座席に液晶TVがあり、TVゲームも出来るが、苦手な私はパスして、織田
ユージ主演の劇場映画『ホワイトアウト?(正確な題名を忘れた)』を観た。
これは封切り前から観たいと思っていたので、思いがけないところで観られて
とってもラッキー♪

東京とシンガポールの時差プラス1時間、タイとはさらに1時間プラスする。
乗り継ぎまでの2時間ほどをシンガポール空港内をぶらぶらする。
空港は、広くて美しい。が、タイのワサワサした空港と比べて、あまりにも整然と
しすぎて味気ない。
それでも空港内を探検する。その前にお茶代分を千円だけ両替。
1千円=14SQ$ちょっと。
スタンドで売っていた海苔巻き?を、好奇心がとまらなくて買う。
海老の卵のような粒々と卵焼きとレタスの入った海苔巻きが3SQ$弱。
待合室のソファの座ってパクつくが、これがなンか妙に旨い。
紙コップのアイスティー5SQ$。コレって高いのか安いのか判らない。
飛行場を眺められるようになっている喫煙室は、横に細長くて広い。
タイの小さな温室のような喫煙室と違って、ガラス戸を開けて外にも出られる。
飛行機の発着を眺めながら煙草が吸えるの気分がイイ。が、外は湿度が高く、
もぁ〜っとして暑い。
夜8時半、再度機上へ……。9時の予定が40分ほど遅れて飛び立つ。
バンコクまで2時間余りなのに、おしぼり、飲み物、軽食と出てくる。
私は、さっき海苔巻きを食ってお腹いっぱいで何も食べられない。
うーっ、悔しい……。
ところで、飛んでる時間は短時間なのに、スッチーさん達は。その後もワゴンに
乗せた免税品売りととても忙しそうだ。(昔、取材して知った事だけど、
彼女たちはハンパじゃなく重労働をしている)

バンコクのドン・ムアン空港には、結局、タイ時刻の9時50分着の予定が遅れに
遅れて11時頃の到着となってしまった。
初めての第2ターミナルは、第1ターミナルより狭い。
バスの案内所で聞いて、そのままエアポートバス(100B)で、日本から予約して
いたバンコクセンターホテルへ向かった。
この時喋ったタイ語が通じて、スゲー嬉しかった(^_^)v
部屋は3045号……っていうから、番号からしてきっと10何階とかの眺めのイイ部屋
だと思ったら、なンてことない3階の部屋。それも建て増しに次ぐ建て増しらしく、
迷路のような廊下をぐるぐる歩き回っ先は中2階の部屋だった。

こりゃ〜火事にでもなったら、間違いなく迷子のまま立派に焼け死ぬなぁ〜
思わせるような造りだ。
部屋の中央にダブルベッド。窓の外は隣の建物の壁。古ぼけたTVにステンレスの
ポットに入った水とコップ。昔のTVドラマに出てくるようなキチャナイ連れ込み
ホテルの部屋のようだ。
く、暗いッ……!! なンかヤダよ〜ぉぉぉぉぉ。
リュックの荷を解くまもなく、いきなりコノ部屋の扉を叩く大きなノックの音と、
滅茶苦茶早いタイ語の嵐ーー。オイオイ、今は午前1時過ぎだぜ。
私は内心まっ青。コレって『地球の歩き方』に載っていたフロントの人間を装った強盗…!?
ドア越しにフロントを通せと言ってもノックは止まない???
震える手で慌ててフロントへ電話をする。恐怖でパニクッた涙まじりの声。
「へ…へるぷみぃ〜ッ!!」
受話器の向こうで英語を喋れと言うが、わたしゃ英語のえの字もわかりましぇん。
ましてちびっとだけ勉強した挨拶程度のタイ語など、この緊急時に役立つわけでも
なし……。
5分ほど続いたノックが止み、ドアの下から差し込まれた白い封筒……。
敵は諦めて立ち去った様子……。
おそるおそる開いてみると、ソレは2日前に到着していた家人からのメーッセージ
だった。
フツー、フロントから先に電話があって、改めてメッセンジャーボーイが部屋に
届けに来るンじゃないのォ〜ッ(怒)。初の独り旅で、真夜中に迷路の中の部屋で、
いきなりのノックには、本当に肝を冷やしたゼッ!!(怒)

2/28 水曜
朝起きると、さっそく太股をダニに3箇所も刺されていた。
ボリボリかきながら、1階にあるレストランへ行く。
ここのレストランは、インターネットの掲示板などにいっぱい書かれてあった
不味いで有名な朝食バイキング。
不味さを覚悟していたせいか、思ったより酷い味ではなかったのでホッ……。
生野菜は期待しない、パンと珈琲も日本と比較しなければOK。ただ、中華系
なのにソバやビーフンが不味いのは何故???

11:00に家人が訪ねて来た。私の泊まっている薄暗い部屋を見てビックリした様子。
ところで、家人が日本でレンタルした携帯電話が、いくら私がかけても通じなかった。
使う前から故障だという。
で、通じない携帯電話→焦れて怒る私→なだめるのに苦労する家人→直接会いに
行ったほうがラク……ということで、家人は、孤独を楽しむ旅を一時中断し、私の
泊まっているバンコクセンターホテルまで出向いて来たようだ。
(あとで私が調べてみたら、単なる電池切れだった。ん〜…やっぱ家人は機械オンチ
だなぁ……)
私は、フロントに「ホンスワイ(美しい部屋)」と注文をつけ部屋を換えてもらい
連泊するつもりだったが、ソルドアウトだという。
今度こそホンスワイを条件に、朝食付き850Bで3/2から泊まると予約して、家人が
泊まっているヤワラートのホテル中国大飯店の部屋に2晩だけ転がり込むことにした。

家人は、独り旅を満喫するつもりでワクワクとドン・ムアン空港へ着いたら、
タイフリークの友人・白いトドがニコニコして迎えに来ていたとビックリしていた。
長期滞在で退屈している白いトドにしてみれば、動くオモチャ(家人のコト)が来た
つもりなのだ。
結局、家人の輝けるバンコク初日は、白いトドに拉致されたまま夜中アッチコッチ
飲み歩き、彼の泊まっているホテルでお泊まりとなったようだ。

中国大飯店は、前から一度泊まって見たかったホテルだ。
しかし、ツインの部屋といっても、シングルベッドが2つピタッとくっついただけの
狭さ。壁際作りつけの机とちゃちな戸棚、TVのリモコンには盗難防止のためか、
チャンネル表示をしたプラスチックの大きな板がしっかりはめられてある。
5階の窓には目隠しがしてあり、窓を開けると外から熱気と車の騒音がドドーッと
入ってくる。でも、バンコクセンター初日の、穴蔵のような部屋よりもうーんと
明るいのが気持ち救われる。
さっそく2人してそれぞれのベッドでお昼寝をしたが、ベッドのスプリングが古い
せいかベッドが大きくきしみ、私がちょっと寝返りをうっただけで、隣で寝ている
家人が地震だと騒ぐ。
(クーラーはガンガン効いていてメチャ寒い。しかし、パスルームに干した洗濯物が
一晩で乾くので助かった。ただし調節の利かないクーラーは夜中に切らなければ、
寒すぎてとても安眠はできましぇ〜ん)
このホテル、家人はファランポーン駅構内にある旅行案内所で、朝食付き1000Bと
言われたとか。そりゃボラれてますぜ、ダンナ。

私の調べた情報によると、去年から値上がりしたとしても、せいぜい800B……。

ちょっと遅い昼食は、前日に家人が探索途中で見つけたチャイナタウンの路地にある、
家人お気に入りの屋台で摂った。
美人の働き者のオネーサンがキビキビと動いて、見ていても気持ちイイ。
家人がクイッテォ、私が野菜かけ飯(トッピングにアヒルの肉とゆで卵)で2品70B。
違う屋台でインスタントのアイスコーヒー12B(練乳と砂糖がドパーッと入りアホの
ように激甘ッ)。
取り替えっこして食べたが、どちらも旨いッ(^-^)
よく見ると、ひっきりなしに地元の人間が来て食べている。ココは流行っている店の
ようだ。

食後は、腹ごなしに家人と2人してお散歩。
去年の2月、8月と来たときと同じように、渡し船コースにする。
船着き場で、ソムタムとシーフードのサラダをつまみにシンハービールでリラックス。
その後、タークシン橋たもとのサートーンからスカイトレイン25Bに乗って、若者の街
サヤーム・スクエアへ。
ココはいつ来ても、渋谷か原宿といったふうで、若者で賑わっている。
ストリートで踊るニーチャン達を眺めつつ、カフェテラスでお茶(2人分125Bと高い)
をする。
あたりが暗くなったので、再度チャイナタウンに戻り、家人が新しく開拓したという
炎を高くあげて中華鍋を操るタイ風オムレツが売りの屋台へ行った。
大きい海老とキャベツを炒めた料理100Bが、熱々の鉄板のお皿で運ばれてきた。
イカの香菜炒めも、熱々の鉄板のお皿でくる。
どちらも食べ応えがあって旨いッ。もっと色々食べたいと目が欲しがるがお腹いっぱい
で、もう何も食べられない。
その食事の間ひっきりなしに、宝くじ売りを別として、若い子供連れ、左手足のない
中年男、ヨボヨボに老いた男と、次々に物乞いに
来て、少し暗い気分になった。その都度、家人がお金を渡せと言うので5Bずつ渡す。
しかし、五体満足な大きい体をした若者が来たときは、さすがに断った。
うーん、バンコクは、物乞いも堂々としてるなぁ……。


3/1 木曜
ジャムとバターの付いた薄いトースト2枚、2個の目玉焼きにペラペラなハムが2枚。
お代わり自由の珈琲……。これが中国大飯店の洋食朝ご飯だって。
中国大飯店というから、チョット期待していたがいや〜、見事なくらいに淋しい朝食だ。
そのうえ不味い。2階の窓の下には旨そうなお粥屋が見える。う、うらやましい……。

朝食後、去年2回泊まったチャイナプリンセスホテルの3階にあるタイ航空へ出かける。
カウンターの向こうでは、キャリアウーマン風のオネーチャン達ががパソコンを前に
座っている。航空券を買う時、泊まっているホテルを聞かれ、中国大飯店だと言うと、
フンッて顔をされてしまった。
安いホテルだとうちらの人生へのステータス感も低いのか……??? 
やっぱタイはカースト制か???
家人はチェンラーイ行き(2,230B)、私がチェンマイ行き(1,900B)の切符を購入。
半年前より250Bも高い。値上がりしたのね。そういえば、船も新しく15Bの急行便が
出てて、普通で6Bだったのが10Bになってたっけ……。

中国大飯店の向かいにあるマクドナルドの奥にインターネットカフェを発見。
さっそく2人してEメールチェックをする。
ところが日本語文字は見ることはできるが、日本語のソフトが入っていないらしく文字
が打てない。唯一日本語ソフトの入ったパソコンは、打ちすぎたためか表面つるつるで
キーボードの文字が消えて見事に無くなっていた。
家人は、友人に英文でメールを打っている。横文字がまったくダメな私は、仕方なく外で
煙草しながら待つことにした。
メールを打った家人96B、メールを眺めただけの私20B。
その後、私はお気に入りのファランポーン駅構内にあるインターネット屋でメールを打っ
たが、ちょっとの時間なのに96Bもした。やっぱりバンコクは高いや。

お昼は、昨日と同じ屋台に行く。
家人は飽きもせず昨日と同じ汁ソバ。私はタイカレー。2人で75B。
夜は、去年通ったチャイナタウンの奥まった所にある食堂へ。
カニ炒飯100B、土鍋に入った海老入り春雨150B(コレは高級な鱶鰭スープより安いし
美味しいと思う)。しかし、ココの飯はいつ来てもホントに旨いよぉ〜!! 
生きてて良かった、幸せ(⌒‐⌒)

食後、私はホテルに戻り、恒例のお洗濯タイム。家人も恒例の夜のお散歩タイム。
お洗濯の後、ベッドに入ってコーラ割のメコンウィスキーを呑みながらTVっ子する。
しかし、いくら華僑系のホテルとはいえ、中国語ばっかりでなンか面白くない。
私が11時には薬を飲んで寝ちゃうよと家人を脅していたので、家人は11時5分前に慌てて戻ってきた。
(私は昔から不眠症のため病院から貰った睡眠薬を飲んで眠るのが習慣なのだ)


3/2 金曜
昨日が洋食だったから、今朝はタイ風の朝ご飯にしよう……と思ったら、出てきたのは
タイ風お粥に小鉢おかずが3品。そして珈琲。やっぱり不味い(T_T)

8:30、チェンラーイからラオスに渡る予定の家人は、タクシーで空港へ。その家人の
タクシーに同乗して、バンコクセンターホテルまで送ってもらう。
チェックインは午後からと聞いていたので、荷物だけ預けようとしたのだが、掃除が
すめばチェックインはOKだという。時間にうるさい日本だと考えられない親切さ。
うーん、こんなトコがタイってアバウトだから好きさッ。
喫煙室でボ〜ッと煙草していたら、部屋に案内するとボーイが荷物を持って歩き出す。
え、まだ30分たってないよ(?_?)……案の定、部屋ではメイドさん2人がお掃除中。
あ、チップが欲しいのか〜…と10B渡す。
そーかベルボーイもメッセンジャーも、チップ目当ての早い者勝ちなのねと、バンコク
初日の恐怖の夜を思い出して得心がいった(^-^;

    
                        同じ850Bでこの違いッ!?

今度の部屋は、10階の1006号室で、ベッドが2つあって広く、眺めも良くて明るい。
初日の暗い迷路部屋と中国大飯店の狭い部屋と比べて、すごーく立派な部屋に見える。
私は嬉しくて、思わず、予約を受けてくれたフロントのオネーチャンのところまで、
「コップンカー!」とお礼を言いに行く。

ホテル横の屋台でお昼の汁そばセンミー・ナーム25Bを食べる。スープの味は普通。
部屋が確保できて、嬉しさも手伝い大好きなファランポーンの駅までお散歩する。
前日はメール打ちだけが目的だったので、今日はゆったりと構えで、ボ〜ッとする
ことに専念(^O^)
ファラン(西洋人)の若い女の子2人腹を出して、地べたに置いた大きなリュックを
担いだまま海老反りで寝ころんで?いる。なんかフンコロガシみたい。
タイのゼミ学生なのか、同じようなパンフレットらしきものを手に持ち、全員が
小さなリュックを背中にして集まっている。
突然、駅構内だけが停電になってしまった。
妙に薄暗く、時間が立つに連れて蒸し暑くなってきた。
同じベンチに座っていた日本人の女の子2人と少しお喋りをする。岐阜と京都から
来たという。彼女たちは、これから明朝早く汽車でラオスに行くそうだ。
この停電で、両替所やATM機、パソコン関係は完全にストップ。
メールも打てないし、暑いので彼女達とバイバイしてホテルに戻る。
途中、セブンイレブンに寄って部屋でのなごみようにお買い物(ウィスキー75B、
氷6B、コーラ9B、豆菓子10B、水13B)。
部屋に戻ると、やっぱり明るくて広くてきれい……。嬉しくて、私は昼間っから
ウィスキーのコーラ割を呑んで、ホロ酔いのまま暫しお昼寝タイムに突入(*^_^*)

夕方、再びファランポーン駅に行き、Eメールチェックやネットサーフィンをするが、
大した時間でもないのに148B……。
愛想のいい、お店のオニーチャンとオネーチャン。だけど、やっぱ高いぞ〜ッ!!
夕食は、駅構内のクーポン食堂。カオパッを頼んだつもりが、私の発音が悪く、
カオ・マン・ガイ30Bを食べるはめに……。
しかし、クーポン食堂って、ココといい、チェンマイのナイトバザールといい、
どうして値段が高めで不味いンだろう???
帰り、夜食用にホテル前の食堂で、カオ・パッ・クン40Bをテイクアウトする。
もし夜中にふと目覚めたときに、何も食べ物が無いッ!? ……ということは恐怖だ。
私は、昔から食い意地が張っていて、夜中に食料がないと空腹への焦燥感がパニッ
クをおこし、まるで人生の終わりを告げられるような、敗北した絶望感を味わって
しまう。いや、大げさじゃなくホントにそーなんだ(=_=;)
だから、旅先での夜食確保は、私の精神安定剤のようなモノなのだ。
(しかし、寝る前にちょこっと食べたけど、海老が生臭くて結局手つかずのまま
捨ててしまった。ああ、またしてもバチあたりなことを……ナンマイダブ…)


3/3 土曜日
バンコクセンターの朝食は、インターネット上の評判どおりに決して旨くない。
でも、中国大飯店の朝食に比べたら、大ご馳走だ。
テーブルにルームキーと本を置いて、アレコレお皿に盛って戻ってきたら、
中年のファラン夫婦が座っていて食事を始めているのにビックリ。
私が先に居たことに気付いた妻は、恥ずかしそうに「ハロー…」と笑う。が、
夫のほうは私をシカトする(怒)席はいっぱい空いてるだろーがッ(怒)
彼らの食事が始まっているのに負けて、店のオネーチャンに案内されて他の
席へ移る。
なぁ〜んか釈然としないよォーッ。

食事が終わって部屋に戻るとき、レストランの入り口で、3人の日本の女の子
が大声の関西弁で喋り散らしていた。
それも手にはパンを持ち、突っ立ったまま、くちゃくちゃ食べながらのお喋りだ。
通行の邪魔にもなるし、あまりにも見苦しいので、お節介だとは思ったが
ついつい「お行儀が悪いし、出入りする人の邪魔になるよ」と注意してしまった。
女の子達は私の言った意味が判らなかったのかポカ〜ンとしている。

馬鹿めッと心の中で女の子を罵りつつ、うぅぅーッ、なンか自己嫌悪…(T_T)
部屋に戻ると、小さな蘭を一輪添えられたウェルカムフルーツが届いていた。
バナナ1本、みかん2個、チョンプー(ジャワモトモモ)1個。
今までの落ち込みもどこへやら、とたんに元気になる私。

朝食後、辞書とタイ語の教科書をひっくりかえし、悪戦苦闘でタイ語教室の
Y先生へ絵はがきにタイ文字のお便りを書く。
まず日本語で書き、タイの文法に直してタイ文字で書くのだが、実は初体験。
下書きのタイ語のお便りを、一応フロントのオネーチャンに見て貰う。
赤ボールペンで添削し、「ガンバッテ」と日本語で励ましてくれるが、その肝心
な添削されたタイ文字の綴りが達筆すぎて!?判らない。
えーいままよと勘で書き直したものを清書し、そのままポストに投函した。
(絵はがき10B、切手代12B)
Y先生はその稚拙な絵はがきを読んで、きっと驚き呆れるに違いないと思うな…
ハァ〜…。

午後、サヤーム・スクエアへ。
駅前でタクシーを拾って乗ったものの、私の発音も悪いせいもあり、運転手は
駅前のガイドに道順を聞いて走り出す。途中、突然ちょっと待てと車を停めて
どこかに行ってしまった。なかなか帰って来ない。よく見ると運転手仲間の
溜まり場で、のんびり和やかにお喋りをしつつ道順を再度聞いている様子。
オイオイ、その間メーターはまわってンだぞォ〜。
戻って再び運転するが、何度も後ろの私を振り返って早口タイ語で話しかけてくる。
ウーッ、振り向くなッ、スピード出てて危ないッ、早口タイ語も判らないッ(怒)
私がタイ語で告げるスカイトレインの駅だけは理解できたらしく、車が停まって
(降ろされて?)降りる。79B。
これはきっと料金オーバーなんだろうなァ。
しかし、ココがどこか判らず、目立った派手な建物を目印に、道行くタイの女の子に、
「ニー・ティーナイカー?」と聞き、セントラルプルンチットタワーと教えられる。
結果、サヤーム・スクエア1つ手前のチットロムだと判った。

この建物は、高級デパートのようだ。おりしもセールの最中らしく、20%、30%
オフの札が目立つ。グ〜…。時計を見れば1時過ぎ…。うーん、腹も減るはずだ。
「アハーンタイ・ティーナイカ?」と、エスカレート前でチラシを配っている
きれーなオニーチャンに聞く。
指さす方向を見れば、確かに売場の一郭に、六本木あたりで見かけるような、
しゃれた雰囲気の高級そうなレストランコーナーがあった。
入っているお客の半分はファラン。しかも値段の表示がない!? ま、タイ人も
入ってるし、何百Bってこともないさッ…と、面倒くさいのでココに決める。
やたらと甘〜いパッ・タイ(タイ焼きそば)と大甘なアイスコーヒーで194B!?
こじゃれたインテリアに食器、胸までの黒いエプロンをつけたニーチャン達。
彼らはいずれもジャニーズ系を大人っぽくした感じで美しい。この眺めや
雰囲気も値段のうちか〜???
 無理矢理に自分を納得させる。
ま、それでもこのテの店では安いほうかもしれないネ。

食後、腹ごなしにテクテク歩いて、話によく聞くワールド・トレードセンター
やらタイ伊勢丹やらを見物に行く。うーむ、ココがハイソなタイ在住日本人
御用達の伊勢丹かァ〜…。どれもこれもやたらと値段が高い。が、その割には
店内はあか抜けない。
これが本当にステータスの高い店か? 映画館はファラン映画オンリー。
しかし、この周辺のホテルはスゲー。立派というか宿泊料の高そうなホテル
ばっかり。テクテク歩いてサヤームへ。
家人とよく来る(まだ3度めだが)場所へ。暑さと脱水症状で頭がクラクラ…。
カフェーでお茶する。60Bのアイスコーヒーに100Bを出したら、70Bのお釣り
が来た。もちろん黙っていただく(ラッキー♪)。
ボ〜ッと煙草をふかしアイスコーヒーをすすりながらも、目だけ周囲をキョロ
キョロ。
腰に携帯電話をつけた、上下黒のパンツ姿がえらくカッコイイオネーチャンが、
ちょっとあか抜けない女の子を捕まえてはキャッチセールスをやっている。
ウーム、やっぱココはタイの原宿だぜよ。
時間は5時過ぎ。通勤ラッシュになる前に、タクシーを捕まえホテルに戻る。
タクシー代53B也。

ホテルに戻って即、バスタイム。昨日、お風呂に入らなかったので気持ちイイ〜。
だって、いつもホテルに戻ると冷房で汗がひき、お風呂が面倒になるンだもんネ。
日本から持ち込んだ試供品のシャンプー、試供品の洗顔粉石鹸、試供品のボディ
ローション……私ってセコ〜ッ!?
せっかくサッパリなったのに、外でまた汗かくのはヤだな。昼食で浪費したついで、
ホテルのレストランで夕食を摂ることにした。
アヒル肉(ペットヤーン)飯。椎茸と青菜の醤油炒めがついて90B。メコン
ウィスキーのシングル90B(!!)、サービス料10%、消費税7%がつき、締めて
211,86B。うぅ〜〜…やっぱホテルの食事は高いッ!!
インターネット代と食事代で、一日の予定額は大赤字だ。明日から節約せねば……。


3/4  日曜
ファランの朝は早い。7時過ぎには朝食をすませ、涼しいうちにセッセッと観光に
まわり、午後の暑い時間帯はプールに入ってるか、お昼寝(見たわけじゃないが…)
してるみたいだ。
で、私はといえば、ファラン達の朝食時間帯を避けて、8時半頃に朝食に行く。
私もファランの真似をして午前中にワットや博物館に行こうかとも考えたが、
日曜日でお気に入りの船着き場の食堂がお休みなので中止。
結局、午前中はポ〜ッと過ごした。

昼食を兼ねて駅へメールチェックに出かける。
駅構内にあるクーポン食堂で、スッキー(すき焼き)風汁ソバ30B。
ついでにコンビニでメコンウィスキー71Bと煙草47B(中華街だと45B!)もゲット。
ところで、普段パソコンに向かうときの私はカナ打ちで、ローマ字打ちはスゲー
苦手のせいもあり、タイピングがめちゃ遅いしトロい。
しかし、パソコン代104Bは高いッ(T_T)
家人と、タイ語教室の友達NちゃんからHotmailが来ていた。
家人はラオスのビザ取りに日数がかかり(土日の休みのせい)行くのを断念したという。
Nちゃんからは、今日の5時にサヤーム・スクエアにあるマーブンクローンの
マクドで待ち合わせのお知らせ。
昨日のような道不案内のタクシーだとヤなので、早めに出ることにした。
ところが今日のタクシーはスムーズに着いて、なんと51B!!!
しかも、1時間半も早く着いてしまい、館内をぶらぶら見物して歩く。途中、
パン屋兼喫茶店を見つけた。お腹は空いていないけど、好奇心のみでアイス
コーヒーとパンを食べる40B。
タイのパンは不味いという先入観があったが、ココのパンは美味しい。東京で
食べているような気持ちにすらなってきた。
ただ日本と違うは、パンをのせたお皿に小さなフォークが2本ついてきた。
この2本の小さなフォークで、パンを一口サイズに切って食べるの!?
めんどくさいのでマナーを無視して、直接手で掴んでパクつく。
う〜……お、おいひぃ〜よぉ〜♪
おっとNちゃんと会う前にトイレしとこっと……と、トイレに行ったら、
場所柄か、ファッションセンスもスタイルもいい、おしゃれな女性が洗面所の
鏡の前でたむろってた。しかし、このモデルのようなオネーチャン達もやっぱ
タイ式トイレで用を足すンだと考えたら、なんか不思議???


Nちゃんと彼氏のO氏と久々に再会した。
タイ語教室で見慣れた彼女と、バンコクの繁華街で再会するなンて…と、
ちょっと感激ッ♪
そのまま2人をヤワラートの私のお気に入り食堂へ案内する。
下戸のNちゃんがコーラ、私とO氏がビールを手に、まずは乾杯!
カニ炒飯150B(2人前はたっぷりある)、土鍋に入った大きい海老入り
の春雨炒め煮150Bに、2人共美味しいと絶賛。ウンウンそーでしょーとも。
しかっし、ここの料理は何度食べても旨いなァ〜…。
炒飯はさらっとしてていくらでもイケるし、春雨はまったりコクがある。
1人で来て食べたいけど量が多過ぎるし、値段も高いのでなかなか1人で
食べに来る勇気がない。やっぱ美味しいモノはみんなで食べるのが一番ネ。
親しい人達と食べれば味も倍増されるってモンさッ(⌒‐⌒)
全員お腹いっぱいなのに欲を出し、卵料理専門の炎の中華鍋屋台に行った。
「ここからは私のおごりね」と、Nちゃん。
缶ビールに缶コーラ、そして海老とイカ入りタイ風オムレツを注文。
Nちゃんが、並びの屋台でデザートの燕の巣を見つけ、ぜひ食べたいという。
私も前から目を付けていたが、高いのと甘そうなのでパスしていた。
でも、ココでは3人の好奇心的な意見が一致して、お試しにと100〜500Bと
ランクがあるうちの一番安い100Bの燕の巣を注文。
蓋のついた中華のデザート用小鉢にソレは入っていた。
一見すると杏仁豆腐の入ったタダの中華風デザート。透明の汁がやたらと甘い。
うーん、コレが燕の巣か〜…。これで100Bかァ〜…。みんなでかわりばんこに
試食。一口食べて、全員無言……。暫くして、
「あたし、甘いの苦手だから、やっぱNちゃん食べて」と、私。
「あ、ボクも苦手」と、O氏。
「私、甘いの平気だから」と、100Bの高さに大事そうに残りを食べるNちゃん。
「でも好奇心は満足できたネ」と誰ともなく言い出し、全員ウンウンとうなずき納得。
その後、私の部屋でお喋りしようと2人を誘い、タクシーでホテルへ戻った。
ところがいつもはガラーンとしている駐車場を兼ねた玄関前の広場は、車が
ぎっしり。玄関は目と鼻の先なのに、なかなかたどり着けない。
タクシーの運ちゃんまで「チッ」と舌打ちしてイライラした様子。
タイ人はキレたらコワイと聞いていたので、それまでニコニコしたタイ人しか
知らなかった私は、ちょっとドキッとしてしまった。

ホテルに入って判ったけど、原因は、ホテルの2階でやっていた結婚式パーティー
のお客の車のせいだったのだ。
部屋に入って、屋台で仕入れた果物やお菓子を広げ、暫しお喋りに興じた。
櫛形に切って竹串に刺したパイナップル、ピーマンをおおぶりにしたような
淡い薄緑色のジャワフトモモ、かっぱエビセンのタイバージョン(コレはクセ
になる味だ)……。
私はひたすらメコンウィスキーのコーラ割をグビグビ呑む。
タイに来てまだ5日目だというのに、日本の友達に会えた嬉しさと酒の酔いで
自分の声が1オクターブ高くなり、声がひっくり返っているのが自分自身でもよく判る。
そして、2人は10時過ぎに帰って行った。
いや〜、私、ほんと久しぶりに酔っちまいましたよぉ〜。


3/5 月曜
タイバーツの両替のために行ったファランポーン駅へ構内で、ラオス帰りの
関西の女の子2人と偶然再会し、暫しお喋りを楽しむ。
ちなみにコノ日のレートは、0.3581。2万円→7,162B
そのあと昼食。改札口の右側はクーポン食堂(平均30B)だが、左側は屋台風
で安いし(平均20B)旨い。ナスと挽肉炒め飯20B。
各テーブルには、明らかに地方から出てきたといった風情のオジサンやオバサン
がソバを食い、ジュースを飲んでいる。足下にはみんな申し合わせたように
大きなお荷物をいくつも置いている。買い出し、それともこれからお商売…!?
食後にコンビニで紙コップのアイスコーヒー13B、ホテル前の屋台の切り売り
したパイナップル10Bを買って部屋に持ち込みさっそくデザートタイムにする。
いや〜ん、パイナップルがとってもジューシー♪
美味しかったし満腹だし、このままタイ人してお昼寝さッ。

夕方、お腹が空いて、とぼとぼ歩いて(お腹が空くととたんに元気が無い私)、
駅の大通りを渡った食堂でバーミーナーム25Bを食べる。んー…味は普通かな?
ちょっとモノ足りないので、露天の串焼きヌア・ヤーン5Bを立ち食い。
お腹が落ち着いたところで、コンビニでコーラ16Bを買って部屋に戻る。
明日はチェンマイ行きなので、おとなしくメコンのコーラ割を呑みながら
TVっ子して、今夜は素直におやすみなさ〜い。でも、夜中に喉の乾きと小腹
が空いて目を覚ましてしまった。
で、ゴソゴソと冷蔵庫から、昼間の食べ残しのパイナップルを出して食べる。
乾きも空腹も落ち着き、改めておやすみなさ〜い……(^-^;
ひたすらタイ!?