PART.2


高田馬場にあるタイ語教室『泰日文化倶楽部』は、入門編、初級・中級・上級と別れている。
現在の私は、上下巻に分かれた、表紙がオレンジ色の上巻・入門編1冊分まではこぎつけた。
タイ語の面白さ楽しさは、タイへ行ってタイ人に
タイ語が通じたときの喜びに尽きるでしょう、やっぱ(^_^)v

私のタイ語教室の初めての授業は、校長Y先生自ら教えでいただく金曜日の夜8時からの時間帯だった。
Y先生は、発音するときの口もよく発達しているが、人間に対する好奇心もよく発達している。
「クン・チュー・アライ・カ?(あなたのお名前は何ですか?)」
「ユー・ティー・ナイ・カ?」(あなたはどこに住んでいますか?)」
「アーユー・タウライ・カ?(お歳はいくつ?)」
子供のように目をキラキラさせ、無邪気に生徒にタイ語で質問をしてくる。
独身? フェーン(恋人)は?
ま、たいていの生徒は聞き慣れないタイ語の質問に度肝をぬかれ、思わず反射的に素のまま
正直に応えてしまう。突っ込んで聞きすぎたと感じると、先生のほうが真っ赤になり、
しどろもどろで質問を投げた生徒に恐縮しながら謝るのだ。
Y先生って、なンか可愛い先生だ(*^_^*)
が、たまにそんな質問で脱線することがあっても、Y先生の授業は、
どこかしら見えないピーンとした空気が張りつめている。

それは、タイ語のアイウエオの発音から始まった。
当時、その時間帯の授業には、8人ほどの生徒がいた。
熟年の男女、中年の男性、20代の男女。老若男女入り乱れての混成教室。
若者グループは、若いだけあって耳もいいし覚えも早い。
授業時間熱心にテープに録音する紳士……理屈っぽい質問をする割にはいつまでもソコの場所で
停まってま〜す……って感じだったなァ……って他人のこと言えるンかい私は……(=_=;)
肝心な私はといえば、Y先生のよく動くまんまる目とニーッと横に広がったりオーッと縦に大きく
開く口を見ながら、ひたすら真似っこするだけ……。
順番に発音を言わされる時なんざァ、緊張しすぎてバクバクと口から心臓が飛び出すンじゃ
ないかしらんと思うほどだ。
私、覚えが悪くて、こりゃとてもついていけましぇ〜ん……(T_T)
急に遠い学生時代の授業風景と重なって、ますます萎縮してしまう。
ちなみに、数学が大の苦手だった私は、学生時代の数学授業の記憶が未だスッポリ抜け落ちている。
昔の記憶をしつこいくらいに色々と覚えているコノ私が、授業風景どころか、教えて貰った
数学教師の顔や名前まで、いくら思い出そうとしても思い出せないのだ。
つまり、そのくらい勉強が苦手だった。
でも、順番にタイ語の発音を言わされる以外、授業は楽しい♪
例えば、トイレをタイ語では、ホン・ナーム(タイ語のフォント表がないのでタイ文字が書けません、
っていうかタイ文字もそらんじては書けないけど)と言う。
ナームは水や川、ホンは部屋。
バンコクのドン・ムアン空港のムアンは国という意味もある……と、Y先生の説明は判りやすい。
時には、自分のタイでの体験談や、タイ人気質、タイの歴史などを授業の合間に
チョコチョコと面白可笑しく挿んでくる。
毎回、アッという間の1時間半授業だった。
しかし、学生時代の悪夢のような授業時間のように、どこか気持ちは金縛り状態……。
お〜い、このまま続けられるのかいッ私???

そして、現在ーー。
私は、アノ固い決意から、'00年の4月からタイ語教室に通いはじめて1年以上になる。
去年の春、授業を受け始めて2か月目でとん挫。
そこはマイペンライのタイ人気質的な教室、また入門編の始めからやり始めた。
それも週に2回、予習と復習を兼ねて、同じ範囲の授業をY先生とタイ人の先生に受けた。
ココの教室は、Y先生のご厚意で、自分の時間帯さえ合えば、生徒数がオーバーしない限り
同じ範囲の授業を受けられる。
授業料も追加料金を取られることがない(特別サービスね)。
現に、勤務時間が不規則な看護婦さんは、曜日や時間に関係なく、
廊下トンビ(例えが悪いなァ)のようにいろんな教室に顔を出している
(でも、このシステムは他の学校には無いシステムだと思うゾ)。
そして、この3月タイに行った私は、週に2回、またしても入門編の初めから受け直している。
ただし、今度は発音記号を見るのではなくタイ文字を読みながら(…いえ眺めながらです、ハイ)、
授業を受けている( ̄^ ̄)エッヘン!
正確に言うと、教室に通い始めて14か月目だが、
その間の1か月半は二度のタイ旅行に費やし、1か月半はサボった。
タイ語教室に通うようになって、タイに行きタイ人と会話!?するとき、
「嗚呼! もっとしっかり授業を受けときゃよかった(T_T)」
と、覚えた単語を思い出せず、教科書の例文をお手本にしてカタコト単語をつなぎ合わせて
タイ人と会話する!?私……。
で、またしても初心に戻ったつもりで、帰国後、一からタイ語を始めている……嗚呼……!!


タイ語教室の課外授業…って(?_?)

教室の課外授業では、生徒のT氏を中心に、生徒同士が授業の無い時間帯に教室へ集まり、
タイ映画会やタイ語のカラオケ教室を開催する。
これは、タイという国にもっと親しみが湧くし、タイ語にもなじんでくる。
ま、その後の呑み会も大きな楽しみだけど……(*^_^*)
曜日や時間帯の違う、年齢も職業もバラバラな生徒達だが、タイ語とタイが好きという共通の
話題は、お互いいくら話しても尽きることがない。
春はお花見、夏は花火大会、そして年の暮れの忘年会……実はコレ、私の密かなお楽しみなのさッ(⌒‐⌒)
【つづく】

ひたすらタイ!?